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『スウェーデン人が愛し続けるウールのお話』

スウェーデンのひとたちがウールを愛し続けるその理由

紀元前6000年の昔から人類は長くウールに親しみ恩恵を受けてきました。それなのに、知られざる魅力、特性、羊たちの生育環境で変わる品質など私たちが知らないことだらけ。ウールは知れば知るほど身につけたくなる、化学繊維ではまねできない機能を持つ繊維です。
一年中、衣類はもちろん暮らしの中でウール製品を選ぶスウェーデン。
クリッパンだから知っている、ウールの魅力をお伝えします。

そもそもウールって何?

天然繊維のひとつであり、羊の身体を守る毛(羊毛)でできた繊維をウールといいます。ウールの種類は毛質によって分類され、世界には約3000種類ほどあるといわれます。その中でも最も生産量が多く、代表的なのがメリノ種という羊のウール。ウールの持つ高い保温性から、日本でも秋冬の衣料品の定番として親しまれています。
クリッパンが生まれたスウェーデンではウールブランケットは暮らしの必需品、一年中欠かせません。
「呼吸する繊維」といわれるウール、吸放湿性(吸湿と放湿)という矛盾した特質を併せ持つ希少な繊維、この特質こそが年間を通して暮らしを快適にしてくれる素材と言われる所以です。日本でも、化学繊維に頼らず、もっと知って、もっと使って快適な暮らしを実現してほしいと願っています。

寒い時期だけというイメージを払拭するウールのもつ自然の力を見てみましょう。

呼吸する天然繊維 
化学では超えられないウールがもつ自然の力

最後は大地にも海にも還る生分解性100%、素材そのものがサステナブルな天然繊維ウール。優れた機能がたくさん備わっており、だからこそ、世界中で愛され続けています。
実は、ウールは世界で生産される全繊維のわずか1%*という希少な繊維です。

*Textile Exchangeの2022年報告によると全繊維の生産量の約70%が合成繊維、約30%が天然繊維(そのうち25%はコットン)

低価格の合成繊維が開発され需要が増える一方、化学では決して追いつけないウールの不思議な特性が次第に解き明かされてきました。
登山家やアウトドア派が迷わずウールを選択し続けるのは、その特質を身をもって実感しているからですね。

<特性まとめ>
● 冬はあたたかく、夏はサラッと蒸れにくい、年中快適素材
● 水を吸うのに、水を弾く素材
● 100%生分解し、再生可能で環境にもやさしいエコ素材

ウールケア、知れば簡単、長持ち

高機能な反面、ウールはお手入れが難しそうというイメージがあります。クリッパン4代目会長ヨスタ曰く「ウールは手入れが簡単、ヨゴレをはじくから水洗いしなくてもいい、逆に合成洗剤でラノリンを落とすことを避けてほしい。気になったら、パッパっとはたいたあと、かたく絞ったマイクロファイバーで丁寧になで拭きをしてください。

保管の際の虫食いや摩擦による毛玉といったウールの悩みを解消するウールのお手入れ方法についてはこちらから↓↓

あなたのウールはエコウール?それともエゴウール?
~1879年の創業以来、ウールと向き合ってきたKLIPPAN

天然繊維ウールを生む羊たちの飼育環境は様々です。100か国近いウール生産国のなか、実はサステナブルといえるウールは全体のわずか3%未満。どんな飼育環境で、どのように育てられてきたかも大切なこととKLIPPANを通して知りました。

牧羊農家までたどれるKLIPPANウール、オーガニック牧草で育てられたWOOL

クリッパンは羊たちの飼育環境、アニマルウエルフェアにもこだわっています。 羊たちの健康を第一に、殺虫剤や農薬などのケミカルを使った牧草使用、遺伝子組み換えの飼料はつかいません。オーガニック牧草、ふかふかの敷き藁の上でのびのびと育てられた羊たちだからこその高品質なウールができるのだとクリッパンは言います。 世界ではあたりまえのミュールシング(※)をせずに育てられた羊たち、カラダに負担をかけず丁寧に刈り取りが行われます。クリッパンのウールは牧羊農家までたどることができ、その牧羊農家はそろってアニマルウエルフェアを大切にしてます。 100年以上、牧羊農家や仲卸業者と共に、地球環境やアニマルウエルフェアを大切に生きてきたクリッパンだからこそ、世界にも類を見ないウール製品を生産することができています。

※ミュールシングとは:虫の寄生を防ぐため無麻酔で羊の臀部を切り取る行為。ニュージーランドでは2017年から段階的に廃止し2018年10月から法律で禁止されています。

最終加工まで有害な化学物質や薬剤は使わないWOOL

クリッパンのウールは第三者機関による試験後、基準を満たしたもののみ使用しています。 刈り取られた羊毛は塩素漂白による洗浄は行わず、環境に正しい洗剤を使用しています。繊維の機能を損なう後処理加工や添加物使用はせず、ウールだけが持つ本来の機能を生かす最終製品を約束しています。

もっと知りたいKLIPPANのウールの種類

3000種以上といわれる羊の種類。140年以上ウールを見る眼、選ぶ眼を代々伝え続けてきたクリッパンが選んだウールの種類の詳細はこちらから↓↓

ウールはちくちくする? その誤解の理由

そもそも"ちくちく"と感じるウールは羊の毛、人間の髪の毛のように一定の太さがあります。
そのため、羊毛が素肌に触れることで“ちくちく”感じることがあります。乾燥しているときに一層感じやすくなります。

昔からある「ウールはちくちくする」というイメージには品質の安定していないウールが流通していたり、「ラノリン(羊の脂質/油分)」という羊本来の機能を取り除いてしまったものからきている可能性もあります。

"ちくちく"の誤解を払拭するKLIPPANのウール

クリッパンのウール製品を使ってみてください。
140年以上ウールと共に生きてきたクリッパンは、高品質かつ繊維の細いウールをつかっています。
ウールスローやブランケットはラムウール(生後6-7か月の子羊から刈り取った羊毛)であり、大人のヒツジより繊維が細くて柔らかく、ふんわりとしたやさしい肌触りです。

もちろん、汚れや水をはじき、ふんわり滑らかな肌触りを保ってくれる「ラノリン」成分を残し、ウール本来の自然の力を生かした製品づくりをしています。

通常のヒツジよりも油分の多いゴットランドウールや繊維が細いため肌への刺激を感じ にくいメリノウールのアイテムも試してみる価値があります。