トップページ もっとみる サステナブル研究会 2021/07/02 いまさら聞けない!家事の秘密?

いまさら聞けない!家事の秘密?

インターンの田村です。
梅雨に入り日々の雨の音が心地よい6月、みなさまはどのようにお過ごしでしたか。
さて、5月のサステナブル研究会は、「いまさら聞けない!家事の秘密?」と題し、洗い物についてのサロンを開きました。
今月は「家事の秘密」として、家事に隠された環境への影響と、サステナブルな解決策をご紹介します!

まず初めにサロンでは、テレビやCM、雑誌、SNSなどのメディアで日本の“清潔さのイメージが固定されてしまっているのではないか、という意見が出ました。

バイ菌であふれている日常の場面の映像と共によく“清潔さ”を取り戻す商品が宣伝されます。しかし、実際には衛生基準の高い現場でなければそこまで神経質にならなくてもいいのではないか?と疑問が生まれました。
「きれい好き」の日本人が今は「きれい好き過ぎ」の日本人になって、自然の中に化学物質を用いたバリアを張ってしまっているのかもしれないと思いました。

サステナブル研究会 2021/07/02 いまさら聞けない!家事の秘密?

また、その他に、家の中で用途に細かく分けて洗剤や掃除道具をそろえたりすることは結局モノも家事も増やしているのではないか、という意見も出ました。

家事に関するいい商品はたくさんあるけれど、それをすべて自分の家の中に反映しようとすると大変な量の家事と道具がそろっていき、結局使いきれなくてゴミとなってしまう。

しかし、必要な要素を集約した効果的なものを一つ家に置いておくだけで、他は何もいらないし節約にもなっちゃいます!

ここで重要なのは、「シンプルにすること=家事を怠ること」ではないということ。

むしろ、効率が上がり、自分の時間の確保になると思います。
「ズボラ家事」は「巧み家事」と実は言い換えられるのではないでしょうか。

ここでサロンでの次の話題は日々何気なく使用しているスポンジに移ります。
百合子社長が次の質問とともに問題提起してくださいました。



一般的なスポンジは何でできているかご存じですか?

答えは“石油”です。プラスチックなどと同じ原料の石油です。
石油スポンジを使っているとぽろぽろとスポンジが崩れてきます。その一部がそのまま水に流されていくと、微生物などに一切分解されずに海に流れ着き、微小プラスチック問題につながります。


そこで、スウェーデンに以前住んでいたマーケティング担当の純子さんに、スウェーデンの洗い物事情を伺いました!


実は、スウェーデンでは一般的に食器洗いはスポンジでなく、ブラシでの“ざっと”洗いが主流だそうです。日本で一般的なスポンジはほとんど使いません。ちなみにブラシは2、3年使い続けても全く問題ないそう。 (お鍋の汚れ、焦げを取った後の黒い汚れは、eezymのマルチサーフェイスに少しつけておけばササっと解決!)

サステナブル研究会 2021/07/02 いまさら聞けない!家事の秘密?
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しかし、日本ではスポンジを使った隅々までのきれいに食器洗いをするのが主流ですよね。

そこで、私たちエコンフォートハウスでは石油由来のスポンジの代替品となるセルロース(植物繊維素)でできた“ポップアップスポンジ”を推奨しています。
セルロースは植物繊維素と呼ばれるものを主原料としています。

植物繊維素は木や葉など様々な植物から取られる繊維のことだそうです。
持続可能性に欠ける石油を由来のものをこのまま使い続けるより、あらゆる植物から採取可能な植物繊維素を用いた商品を使う方が環境に優しく、また持続可能性も期待できるということでした。

また、セルロースは自然由来なので完全に家の水道から海に流れてしまっても生分解され自然に還ることができます。

セルロースは環境にいいけれど、無くなることはないのかな?と私は疑問を持っていましたが、植物繊維素を主成分とするセルロースの持続可能性は、草や花など様々な植物がたくさんあるので、今のところその心配は無いそうです。

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フィンランド、ドイツ、ベルギーの洗い物事情を聞いてみました!

今までの洗い物事情を踏まえて、洗い物についてイーオクトが商品を輸入しているフィンランドとドイツ、ベルギーのメーカーの皆さんに聞いてみました!


◎フィンランド◎
手洗いの場合はブラシを使用していて、スウェーデンと同じようです。
教えてくれたアリさん(石のアイスキューブをつくるデザイナー)はさらにオーガニック洗剤を使用しているとのことです。

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↑石のアイスキューブをつくるデザイナーで、今回アンケートに答えてくださったアリさん

◎ベルギー◎
ほとんどの家庭で食器洗い機を使用。洗剤は液体でなくタブレットをよく使用しているそうです。
手洗いの場合はドイツと同様に、残りかすの多いお鍋などはブラシ、スポンジ、クロスを使用します。

◎ドイツ◎
主に食洗器を使用しています。大きな鍋やフライパン、割れやすいガラス食器などは手洗いをします。
食器洗いにはマイクロファイバークロス、ブラシ(大きい汚れに)、両面スポンジ(強力な汚れに)を分けて使用しているようです。

ちなみに、欧州ではシンクが二つに分かれているのが主流で、半分に水をためてそこにお皿をつけてブラシでその後ささっと洗っていく方法がフランスでは多くみられました!


やはり、食器洗いにはあまり神経質にならず、さっと洗いをすることが多いようです。
洗剤もオーガニックのものを使用するなど、普段のスーパーでオーガニック製品を手に入れることが可能な様子が浮かびます!


生活の何気ない一場面も見直してみるとたくさん改善点が見つかりました。
またそれに対して様々な解決方法を考えることで可能性が広がるなと思いました。毎日大変な家事を楽しい時間に変えていけるサポートをこれからもしていきたいと思います!


サロンではいつも新しいことを知ることができて、新しい発見からまだまだいろいろなことができそうだな、と楽しく想像しています。
これからもみなさまと、小さな学びをたくさんシェアしていきたいと思います!



それでは皆さま、次回は7月号でお会いいたしましょう。


サスティナブル研究会担当:田村有莉菜