トップページ もっとみる モノものがたり 2021/09/24 石のアイスキューブ~オンザロックス~「氷のかわりに石?」フィンランド人の新発想

石のアイスキューブ ー オンザロックス ー
「氷のかわりに石?」フィンランド人の新発想

モノものがたり 2021/09/24 石のアイスキューブ~オンザロックス~「氷のかわりに石?」フィンランド人の新発想

“ON THE ROCKS” と書かれた小さな白い箱を見つけたのは、
2000年の春、ヘルシンキ。その年の8月に開催の【サスティナブルデザイン展2000】で紹介・販売する商品を探していた時にデザインフォーラムにたちよりました。
ここはフィンランド各地から集めた優れたデザインを紹介するギャラリー「デザインフォーラム」(現在はありません)でした。
あまり深く考えずに「石を氷の替わりに」という発想とシンプルで洗練されたデザインに惹かれて購入しました。

モノものがたり 2021/09/24 石のアイスキューブ~オンザロックス~「氷のかわりに石?」フィンランド人の新発想

当時、イーオクトでは、フィンランド航空の日本語機内誌KIITOS(キートス)を制作していたので年に2.3回フィンランドを訪問しており、サスティナブルデザイン展には多数のフィンランド商品を紹介しました。他の商品はすべて価格をつけて販売をスタート、ただし「 オンザロック」は、「参考商品」の説明をつけて紹介しました。

この商品、買う人いるかしら?当時のメンバー全員の考えでした。

モノものがたり 2021/09/24 石のアイスキューブ~オンザロックス~「氷のかわりに石?」フィンランド人の新発想

ところが予想に反して「この商品を買いたい」「買えないんですか」というお客様の声が増え、販売を決定。
そこで初めて[石のアイスキューブ]の作り手、アリ・ツルネンさんに連絡をとり、注文、その後イーオクト商品の定番になりました。
使い方は冷凍庫でキンキンに冷やして、ウイスキーと一緒に オンザロックをつくる、ワインのアイスクーラーに氷と一緒に入れる、、、など、いろいろあります。

モノものがたり 2021/09/24 石のアイスキューブ~オンザロックス~「氷のかわりに石?」フィンランド人の新発想

石のアイスキューブは、20億年まえにフィンランドのカレリア地方にあった山々が、この2億年の間に地殻変動を繰り返して生まれた「ソープストーン」からできています。 ソープストーンは、その保温効果の良さを生かして暖炉にも使われている石です。
日本で発売を開始したところ、男性へのギフトと男性に人気、、、、今年21年目、長く愛されるロングセラーになっています。

モノものがたり 2021/09/24 石のアイスキューブ~オンザロックス~「氷のかわりに石?」フィンランド人の新発想

石のアイスキューブをつくっているのは、ジュエリーデザイナーのアリ・ツルネンさん。

モノものがたり 2021/09/24 石のアイスキューブ~オンザロックス~「氷のかわりに石?」フィンランド人の新発想

ツルネンさんのジュエリーの素材は石や金属、オブジェも制作しています。

オンザロックは石を購入、これを小さなキューブに切断、磨く、薄紙に包む、メッセージカードとともにボックスにいれて日本への出荷、、、すべてをツルネンさんが ひとりでやっています。

モノものがたり 2021/09/24 石のアイスキューブ~オンザロックス~「氷のかわりに石?」フィンランド人の新発想

一度の出荷が500箱、一箱に8個のキューブがはいっている、、、ということは4000個の石をツルネンさんが作っている! 忍耐強いフィンランド人ならではの商品といつも思います。太古の昔を思いながら、フィンランドのことを思いながらの オンザロック、、、ここに多くの男性がひかれるのかもしれませんね。

石のアイスキューブ「オンザロックス」

最後にツルネンさんのアトリエを紹介します。夫人のアンネリ・サイニオさん(フィンランドを代表する陶芸家)とともに アトリエを共有しています。場所はヘルシンキのアーティスト村、フィスカルス村、自然が美しく多くのアーティストの作品を楽しめる場所です。 ぜひ お出かけください。

高橋 啓子

フィスカルス村情報はこちら