トップページ 読むeマガジン サステナブル研究会 2021/05/28 いまさら聞けない!化学繊維と天然繊維?

いまさら聞けない!化学繊維と天然繊維?



インターンの田村です。
草花が芽吹き、春の息吹を感じる5月でしたね。
気分も一気に晴れ渡る新緑の季節をみなさまはどのようにお過ごしだったでしょうか。

さて、4月、サステナブル研究会では、「いまさら聞けない!化学繊維と天然繊維?」と題し、繊維についてのサロンが開かれました。
「化学繊維の生産量は繊維全体の何%を占めるか知ってる?」
百合子社長のこの言葉から4月のサロンは始まりました。

答えは、化学繊維は約70%、天然繊維は約30%程度です。
この数字を見てみなさんはどう感じるでしょうか?
「化学繊維、やっぱり多いんだ、でもこんなに多いのか」それが私の感想でした。

しかし、その事実よりも深い中身を知ることに意味があり、それを今回のサロンでまたまた新たな発見することになりました!それをご紹介いたしますね♪

化学繊維は原料や製造方法によって、合成繊維、再生繊維、反合成繊維、無機繊維の4つに分類されますが、再生繊維は、木材パルプや天然素材を再生して、繊維状に再生される植物系のものと、ペットボトルをリサイクルした化学系のものがあり、植物系の再生繊維は微生物によって分解されるため、焼却してもほとんど有害物質が発生しないそうです。

化学繊維というと全てが環境に悪い、全く自然に由来していないと私は考えていましたが、
モノを買う、選ぶということはその商品を見た目だけでなく、中身も深く知ることが大前提であり、それが選ぶことの楽しみにつながると気づきました。

サステナブル研究会 2021/05/28 いまさら聞けない!化学繊維と天然繊維?

一方、全繊維のおよそ30%の天然繊維ですが、その内訳は、コットン約23%、ウール1%です。(Textile Exchange 2020レポート、世界の繊維生産量2019年実績より)
主原料が天然素材のものを天然繊維といいます。天然繊維は、植物繊維と動物繊維に分けることができ、コットン(綿)リネン(麻)シルク(絹)ウールなど様々なものが含まれます。

では、その特徴に注目してみましょう。

コットンは栽培に大量の水を必要とし、実はサステナブルな素材と言い切れない点もあります。しかし、吸水性に優れた素材です。
リネンはストローのような形状で、大量の水や肥料も不要で一番サステナブルな素材と言われ、通気性、吸湿性・耐久性に優れています。シャリシャリした肌触りで、夏の洋服によく使われます。
ウールは繊維が縮れていて伸縮性があり、その縮れに熱が保温され、温かさが保たれることが特徴です。

これらの情報を知って、天然繊維は機能性が抜群にいいということにびっくりしました!
サステナブルなだけでなく、優れた機能性があることをこんなに早く知ることができてとても嬉しかったです!

サステナブル研究会 2021/05/28 いまさら聞けない!化学繊維と天然繊維?

そんな天然繊維の中で、エコンフォートハウスが総輸入元になっているKLIPPANがとっても大切にしている”ウール”に次は注目してみましょう!

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みなさま、「ミュールシング」をご存知でしょうか?

ミュールシングとは羊への蛆虫の寄生を防ぐため、子羊の臀部の皮膚を切り取ることです。ニュージーランドでは全面的に禁止されていますが、まだオーストラリアでは完全に禁止はされていません。

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e.oct総輸入元のであるKLIPPANはNZバンクス半島の牧羊農家が産出する、サステナブルとアニマルウェルフェアを実践するウール“エコウール”に出会い、2008年にエコウールと名付けて、ブランケットに採用しました。

その牧羊農家はアニマルウエルフェアを遵守し、ミュールシングをせず、殺虫剤を使用せず、抗生物質を含まない飼料により緑豊かな草原でのびのびと育て、環境洗剤を使い、漂白剤を使わない、羊にとって健康的でストレスが少ない環境での飼育を実践しています。

羊たちは牧場で育てられますが、その全てが羊にとって快適で健康的というわけではなく、人間のエゴで早く成長させるための化学飼料、殺虫剤などの薬品、遺伝子組換えの肥料、狭い場所に押し込める飼育など、過酷な環境の中で生きる羊も多いことを知りました。

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環境に良いから、機能性がいいから、だけで買うのではなく、その裏側の羊さんたちはどのように育てられたのだろう、と考え納得いくものを買いたいと私は思いました。

自分にだけいいものではなく、動物たちにも環境にもいいもの、と選択していくことがすなわちサステナブルな社会の構築につながることを再確認し、「買い物は世界を変える」という言葉を強く思い出しました。

サロンを通して、知ることはとっても楽しい!自分の心も豊かになるなあ!と感じています。これからもみなさまと、小さな学びをたくさんシェアしていきたいと思います!

それでは皆さま、次回は6月号でお会いいたしましょう。